ソニックガーデン







PRSではもとより、今では世界に数あるギターの中でも最高峰と呼ぶに相応しいPaul Reed SmithのPrivate Stock。芸術的で洗練された優美な視覚的魅力、極みともいえるサウンドの芳醇さ、この上無い程のグレードが高く貴重な木材を惜しみなく使用し、特別なチームによる特別なラインで製作される特別な一本は、他では味わうことの出来ない作品を生み出します。

こちらは2016年6月にPRSファクトリーを訪問した際に木材選定を行いオーダーした1本でございます。
オーダー時にはダブルカッタウェイのマッカーティ594が新製品としてアメリカ本国で流通し始めたばかりでシングルカットのマッカーティ594はレギュラーモデルとしてはラインナップされておりませんでしたが、すでにプライベートストックではファクトリーで制作が行われていたために同様のスタイルにてオーダー。
さらに、レリック加工を依頼したところプライベートストックチームの責任者であるポール・マイルズ氏に快諾を頂き実現した、市場に流通する新品としてはおそらく初のレリック仕上げとなるであろう1本でございます。

ビンテージギターにインスパイアされてその名のとおり24.594インチのスケールを採用して造られたマッカーティ594のシングルカットバージョン、さらにレリック仕上げを前提に、プライベートストックならではのギラギラしたフィギュアが浮き出た木材ではなく、少し大人しい雰囲気の木目をプライベートストックグレードの木材からセレクト。
サウンドはもちろん、トップ材と同じぐらい雰囲気を作り出すうえで重要なバックのマホガニー材も、数多くのストックの中から大きな板目で取られた木材を選定いたしました。

ポール・リード・スミス氏所有のビンテージLPから採寸された「パターン・ビンテージ」シェイプのネックは定番のマホガニー材を指定。パターンやパターン・シンのネックと同じ幅であるものの、パターンよりも厚みがあり現行のネックシェイプとしては最も太いグリップに仕上げられており、厚みのあるネックが持つ芯の太いしっかりとしたサウンドを生み出しています。
PRS、そしてプライベートストックの象徴ともいえるバードインレイとイーグルインレイが施された指板とヘッド表面にはブラジリアン・ローズウッドをセレクト。近年では真っ黒なブラジリアン指板は非常に少なくなっており、こちらのギターに使用されている指板も部分的に茶色い箇所がございますが木材自体の質は非常に高く、さすがプライベートストックといえるでしょう。また、指板とヘッドともにプライベートストックらしさを演出するためにカーリーメイプルのバインディングを施しております。

ピックアップはハイエンドからローエンドまで広いレンジ感とパンチを効かせたモダンクラシックなキャラクターを目指して開発されたピックアップ「85/15」のカバードバージョンの「58/15」のローターンバージョン「58/15LT」を搭載。
完全なるビンテージの再現ではなく、ビンテージのニュアンスを持ちながらもモダンなプレイヤビリティとトーンニュアンスを盛り込んだ、PRSならではのサウンドがクリーンからドライブサウンドまで心地良く響きます。

コントロールは従来のシングルカットとは異なる配置のマッカーティ594の2ボリューム、2トーンでトーンノブのプッシュ/プルによるハムバッカーとシングルコイルの切り替えを可能にしております。
ペグもマッカーティ594用に開発された「Tweaked PhaseIII Tuner」を搭載。オープンバック構造を採用した従来のPhase IIIチューナーには無いイモネジがペグツマミ付け根付近に装備されていることがヘッド裏面の画像でご確認頂けると思いますが、これはペグボタンとシャフトの距離を任意で調整可能にし、ペグの振動を微調整することで各弦の鳴りや倍音などを補正する役目を持っております。なお、このペグボタンとシャフトの距離はPRSで調整が行われておりますので、出荷時のままでの使用が推奨されております。

ボディカラーはチェリーサンバーストが退色し、その後に色焼けが進んだようなビンテージタバコのスモークバーストをセレクトし、長年大事に扱われてきたギターをイメージしてライトなレリック加工を依頼しました。
その結果、塗装の剥がれや打痕、パーツの錆びまでは施さず、塗装の艶を少し抑え目にして全体に細かいウェザーチェックが入った、まさにワンオーナーで丁寧に弾かれてきたようなルックスに仕上がりました。
さらに、ギター本体のイメージに合わせて付属のハードケースも通常のプライベートストックとは異なる「ビッグフット・ブラウン・レザー」とよばれるカラーで指定した特別なケースでございます。
PRSファクトリーで行われたレリック加工に関しては、アーティスト用ギターやエンプロイギターで作られたことがある可能性はございますが、世界的に見ても新品で市場流通した個体は見つからず、少なくとも正規ルートで日本国内に入荷した物としては初めての1本となります。

実際に弾いてみると所謂「ミディアムスケール」と呼ばれる24.75インチスケールやPRSでも採用された24.5インチスケールよりも絶妙なテンション感を持っており、さらには生音の大きさ、リッチさも際立っている印象です。
もちろん、アンプからの出音も音抜けが良いながらも芳醇なミドルレンジを持ち合わせており、いつまでも弾いていたくなるような心地良さが堪能できます。
見て良し、弾いて良しの狙いどおりに完成した1本。非常に高額ではありますが、プライベート・ストックが如何に高い芸術性を持っており、そして何よりも楽器としての高いクオリティが真のプレイヤーズ・ギターと呼べるかを充分に感じさせてくれる仕上がりです。

※こちらのギターは同梱されております仕様書に誤表記がありましたため、仕様書に関しましてはご用意が出来次第のお渡しとさせて頂きます。
あらかじめ、ご了承くださいませ。

Private Stock Brazilian #6536  Serial Number : 17-237822

Model : Singlecut McCarty 594
Neck Wood : Mahogany
Fingerboard wood : Brazilian rosewood with curly maple binding
Top wood : Curly maple
Back wood : Flatsawn mahogany
Headstock Veneer wood : Brazilian rosewood with curly maple binding
Neck Carve : Pattern Vintage
Side Dots : Black
Color / Stain : Vintage Tobacco Smoked Burst
Fingerboard inlays : Green ripple abalone birds
Headstock Veneer Inlays : Green ripple abalone Private Stock eagle
Finish type : High gloss nitro
Pickups : Treble : 58/15LT Bass : 58/15LT
Electronics : Two volume, two push-pull tone controls with 3-way toggle
Hardware : Aluminum Bronze PRS 2pc stoptail, gold/nickel phaseIII locking tuning pegs with ivoroid set screw buttons as well as a bone nut
Set-UP : D'Addario .010
Case type : Private Stock Bigfoot Brown leather
Specials : Vintage Tobacco Smoked Burst high gloss nitro finish, green ripple abalone bird inlays, curly maple binding along the fingerboard and headstock veneer, Relic finish. The woods on this guitar were personally hand selected by the dealer from the PRS Private Stock Vault.

Weight≒3.91kg
プライベートストック・ハードケース付属

「納品のない受託開発」に取り組む"株式会社ソニックガーデン"の代表を務める倉貫義人のブログです。倉貫自身の言葉で、人材育成からマネジメントまで、ソニックガーデンの経営哲学とノウハウについて、日々の学びから記事にしています。

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